Smartsheet ENGAGE 2025

海外イベントレポート

予測的知識とガバナンスで駆動するIWMで、「信頼」を基盤に、人の可能性を増幅させる

プロジェクト管理SaaS大手のSmartsheet(本社米国・ワシントン州ベルビュー)は、2025年11月5日から7日にわたり、ワシントン州シアトルでプライベートイベント「Smartsheet ENGAGE」を開催しました。Smartsheet ENGAGEは、顧客、パートナー、リーダーが一堂に会し、製品の未来、AIによる仕事の変革、エンタープライズ戦略を議論する最大規模の年次コンファレンスです。公式会期前のいくつかのプログラムを経て、本コンファレンスは熱気の中で開幕しました。会期中、100を超えるセッションと40人以上の業界有数の講演者が登壇し、特に日本のIT管理者やビジネスリーダーが関心を持つテーマに特化したトラックが提供されました。Smartsheet Partner Executive Advisory Council(PEAC)の日本で唯一のパートナーに選出されたデジタルアクセルズが、イベントの模様をレポートします。

キーメッセージ:信頼(Trust)が導く「インテリジェントベロシティー」

ENGAGE 2025の基調講演で強く示されたのは、仕事のあり方が「急激な潮目の変化」に直面する中で、Smartsheetが「インテリジェントワークマネージメント(IWM)」の基盤となるという宣言です。

CEO Rajeev Singh氏:「知性に基づいた速さが企業の未来を創る」

最高経営責任者(CEO)のRajeev Singh氏は、単なるスピードではなく、知性に基づいた方向性を持つ「インテリジェントベロシティー」こそが、企業が成功するための鍵であると強調しました。

彼は、リーダーシップの柱として「透明性」と「アカウンタビリティー」を掲げ、それによって「信頼(Trust)」を築くと表明。Smartsheetを戦術的なツールではなく、ビジネス全体を結びつける「戦略的なプラットフォーム」にすると約束しました。AI戦略については、ハイプ(誇大宣伝)を追うのではなく、ガバナンス、監査証跡、データプライバシーといった、エンタープライズ利用に不可欠な“大人の要素”を備えたエージェントとツールに注力すると明言しました。

CPO/CTOが描くIWMの未来:「人の能力を増幅させるAI」

最高製品責任者(CPO)のPratima Arora氏と最高技術責任者(CTO)のCynthia Tee氏は、IWMを実現するための具体的な製品の進歩を紹介しました。

Arora氏は、IWMを「デジタルワーカー、世界クラスの体験、エンタープライズグレードのプラットフォーム」という3原則に基づき、AIと人を統合することで、人間の可能性を増幅させると述べました。その具体策として、常時稼働するデジタルコワーカー「Smart Agents」や会話型AI「Smart Assist」などのAIビルディングブロックを発表。全てのAI機能の基盤には、データ、人、コンテンツの関係性を結びつけるインテリジェンス層「Knowledge Graph」があると説明しました。

Tee氏は、エンタープライズ基盤の改善に注力し、大規模なシートでも95%が3秒未満でロードされるようパフォーマンスを大幅に改善したと発表。また、セキュリティー強化策として、全てのプランタイプのお客様に対して、MFA(多要素認証)の使用を強制できるようになったことを強調しました。

ユーザー事例:最先端のプロジェクトを駆動する「エンタープライズハブ」

基調講演では、Smartsheetが企業の最重要課題を解決する「ハブ」となっている事例が共有され、その柔軟性とスケーラビリティーが聴衆を魅了しました。

Amazon Project Kuiper:白紙から数千の動く部品を管理

衛星網で世界に高速ネット提供を目指すAmazon Project KuiperのCat DeLeonardis氏(Director,GroundInfrastructure)は、プロジェクト初期の「白紙の状態」からSmartsheetの柔軟性を活用して迅速に立ち上げ、現在では数千の衛星と地上局を含む連携を自動化によって推進していると説明しました。グローバル規模(60カ国以上)での迅速な展開において、Smartsheetが不可欠な役割を果たしています。

Norwegian Cruise Lines:ゲスト体験投資の裏側にあるガバナンス

世界中の海を巡るNorwegian Cruise Lines(NCL)のPedro Cuberos氏(ITPMO&ガバナンスシニアディレクター)は、複雑なグローバルオペレーションにおいてSmartsheetを「エンタープライズハブ」として活用し、可視性、一貫性、ガバナンスを確保していると語りました。舞台裏で得られた業務効率性は、そのままゲスト体験への投資に直結しており、AIコネクターを試験導入することで、意思決定をさらに強化していると報告しました。

重要なポイント:AIを戦略的なプラットフォームとして提供する

このイベントを通じて、Smartsheetの現在とそれが目指す将来像が明確になりました。

❶Smartsheetからのメッセージ:IWMで「信頼」を築く

Smartsheetは、AIを単なる流行ではなく、エンタープライズグレードのガバナンスと信頼性を備えた「戦略的なプラットフォーム」として提供することで、仕事のあり方の急激な変化に対応する「インテリジェントベロシティー」を企業にもたらします。AIによって人の能力を増幅し、生産性を向上させることが、その中核となる価値です。

❷先行ユーザーからのメッセージ:Smartsheetは柔軟性とスケールを両立する「ハブ」

Amazon Project Kuiperのような巨大で複雑なプロジェクトも、NCLのようなグローバルなオペレーションも、Smartsheetを「エンタープライズハブ」として活用することで、初期の迅速な立ち上げから大規模なガバナンスまでを両立させています。このプラットフォームの柔軟性が、企業の最重要課題の解決と、得られた効率性を顧客体験への投資に直結させることを可能にしています。

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